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Tokyo FASHION technology LABトークイベントレポート!完成したばかりの新校舎にも潜入![PR]

デジタル×ファッションの胎動を感じた日でした。

DRESS CODE.をお読みいただきありがとうございます! 当ブログを運営するFukulow@yuta_black)です。

「デジタル×ファッション」をキーワードに、2017年4月に開校するファッションスクールTokyo FASHION technology LAB(以下、TFL)

当ブログではそんなTFLを開校前のイベントの様子から開校後の授業風景、そしてその後までを連載企画として長期にわたり取材していきます。

前回はVRとWACOMのペンタブを使った体験授業の様子をレポートしましたが、今回はTFL理事などを招いたトークイベントの様子をレポート。

いよいよ完成した校舎の様子もご紹介します!

Point
  • 第1部 世界における「ファッションとテクノロジー」の現在・未来
  • 第2部 カリスマバイヤー「hito」のヴィンテージ・バイイング
  • TFL新校舎オープニングパーティー


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第1部 世界における「ファッションとテクノロジー」の現在・未来

まず第1部は『世界における「ファッションとテクノロジー」の現在・未来』をテーマに、以下の4名でトークが行われました。

  • TFL理事長 齋藤 統氏
  • FUGAHUMデザイナー 山本 亜須香氏
  • Team Lab 工藤 岳氏
  • Team Lab カタリスト 東陵 史氏

TFL理事長の齋藤氏は1981年にヨウジヤマモトのヨーロッパ社社長、2007年からはイッセイミヤケのヨーロッパ社社長を歴任するなど、ファッション界で知らない人いない超大物。

山本氏はヨウジヤマモトのオートクチュールラインを手がけたのち、2006年に三嶋 章義氏とともにファッションブランド『FUGAHUM(フガハム)』を創設。
その独自の世界観から多くのファンを持つブランドです。

工藤 岳氏はTeam Labでコミュニケーションディレクターを務める人物。アジア〜アラブを放浪したり、ワケあってカタールの王族にプレゼンしたりと、かなり異色な経歴の持ち主。

Team Labでカタリストを務める東陵 史氏。
カタリストとはあらゆる専門家の触媒となり、各人が物作りをしやすい環境をつくる役割。
アウトプットのクオリティを最大化するため、チームの総合力を高めることが仕事です。

 

会場は原宿にあるTFLの新校舎!

今回のトークイベントは完成したばかりのTFLの新校舎で行われました!

原宿というファッションの聖地にできた、TFLの校舎の様子を写真で少しだけご紹介します。

まず入るとTFLのロゴとキービジュアル目に入ります。
後者は白を基調としつつも随所にグリーンが置かれていて、洗練さとリラックス感がうまく共存したような空間。

作業台の様な場所も。ここは実習などに使われるのでしょうか。

たくさんのトルソーが置かれています。パターンニングなどの練習には不可欠。

同じく服飾には不可欠なミシン。ピカピカの新品が多数スタンバイしています。

ここからは話を戻して、そんな校舎内で行われたトークショーの様子を。
当日は2時間という長丁場。示唆に富む話がたくさん飛び出しましたが、今回は特にFukulowが心に残った内容を抜粋してご紹介。

 

海外で通用するデジタル×ファッション人材とは

まずは名だたるブランドのヨーロッパ社社長を務めた齋藤氏から、海外で活躍できる人材に関する話。

氏曰く「日本のファッションスクールはデザインを教えることが多いが、本来デザインは学ぶものではない」といいます。
そういった教育背景もあり「日本人はやはり型にはまりすぎている」とのこと。

〜[コラム]日本人が西洋ファッションに持ち込んだものは?〜

ファッションや洋服というと、西洋から持ち込まれたものだという印象が強いです。
ただ齋藤氏はヨウジヤマモトや川久保玲など、日本を代表するデザイナーが逆に日本から西洋に持ち込んだものが3つあるといいます。それが下の3要素。

  • フォーマル以外に黒を取り入れること
  • デフォルメ(対象物を変形・歪曲して表現する技法)
  • アシンメトリー(左右非対称なデザイン)

海外で活躍する人材になるためにはスキルはもちろんですが、自身の価値観や思考様式などのマインドセットを切り替える必要があるといいます。

デジタルとファッションのこれから

そのまま話はデジタルとファッションの融合というテーマへ。

山本氏は「まだまだファッション×デジタルの分野は発展途上」だといいます。
大手メゾンもここ数年Eコマースに本腰を入れ始めましたが、結局は流行りのモデルを起用し広告を打つという既存のマーケティング手法から脱却できていません。

誰もがデジタルの力を駆使し自由に発信できるようになった今は、従来とは違ったアプローチが必要だといいます。

そして誰もが自分で判断して発言できる時代だからこそ、中身のない”ガワ”だけの人や服はその価値が見透かされていきます。

そうならないためにはファッション以外の、様々な分野の人と交流するのが大切だと山本氏。

実際、山本氏もアート作品の鑑賞などは欠かしていないのだとか。
アートは世の中の動きを把握する手段であり、それがファッションのインスピレーションになることも多いと言います。

デジタルアートが変える、人間と世界の関係性

少し話題が変わってここからはTeam Labによるデジタルとアートの話に。
Team Labといえば光を使ったデジタルアートなどが高い評価を受けている、テクノロジー集団。

少し前だとDMM.PLANETSでの展示などが大きな話題を呼びました。

Team Labのアート作品の特徴はただ鑑賞するだけでなく、鑑賞者自体がアートの一部になれるという点。

上の写真ではセンサーで人の鑑賞者の動きを検知し、その人のもとに光の鯉が集まってくると言うもの。

そうした先進的なデジタルアートを生み出すTeam Labのものづくりの根底にある精神。それがこの3行ほどのシンプルなセンテンス。

訳すと「デジタルアートによって同じ空間にいる人同士の関係はより深くできる」という意味。

そんな精神を端的に表しているのがこの写真。
世界的に有名な芸術作品『モナ・リザの微笑』が展示されている、パリのルーブル美術館でのワンシーンです。

たくさんの人が『モナ・リザの微笑』を一目見ようと群がっています。
このとき作品と鑑賞者は対立関係にあるとTeam Labの工藤氏は言います。

例えば館内を子供が走り回っているという例を考えても、それがルーブル美術館ならきっと怒られてしまいますが、Team Labのデジタルアートの中ではそれさえも作品の一つになります。

このように誰もがアートの鑑賞者であり、またアートの一部になれるTeam Labのデジタル作品の中では、人は他人に対して少しだけ優しくなれるのではないかと工藤氏は話しました。

服を売るにはイベントを売れ?物から体験への価値観シフト

終盤はファッションがより発展するために必要なことを登壇者がディスカッション。

Team Labのカタリスト東陵氏は「今後、物より体験への価値シフトがますます加速してくる」と言います。

CDの売れ行き低下しているにも関わらず動員数が増えているように、今後ファッションの分野でも体験に価値を置く傾向は強くなってくるだろうと氏は予想します。

具体的には服そのものを買いたいという欲求ではなく、特定の場所やイベントに行くためにそれに合った服を着たいという考え方。コミケにおけるコスプレイヤーなどはこの最たる例です。

だからこそこれからのファッションは服を作るだけではなく、体験そのものを作っってしまえば、自ずと服も売れるようになるのではと東陵氏は言っていました。

確かにアウトドアブームから”アスレジャー”なるファッションブームが起こるなど、昨今のファッションを語る上で体験というワードは切っても切り離せなくなってきているように感じます。

ご紹介したのはほんの一部で、まだまだ刺激的な話はたくさんありました。
TFLではこうしたトークイベントも定期的に開催していくとのことなので、また機会があればぜひ参加してみては。

イベント情報などはTFL公式サイトから発信しています。

 

第2部 カリスマバイヤー「hito」のヴィンテージ・バイイング

熱気に包まれて終了した第1部。
そこから休憩を挟み、参加者も入れ替えが行われたのち第2部が開始されるのですが、、

瞬く間にたくさんの女性が会場に集まり、開始10分前にはすでに満席状態。
第1部もたくさんの人が参加していましたが、2部はそれ以上です。

それもそのはず。第2部は渋谷のヴィンテージセレクトショップ『グリモワール』でバイヤー兼マネージャーを務め、雑誌等でも活躍するカリスマ「hito」氏によるファッションバイヤー講座。

hito氏を一目見たい、話を聞きたいという人が会場に多く駆けつけました。

ファッションバイヤーの仕事とは?

当日はhito氏と、同じくグリモワールスタッフの方との対話形式で進行。
まずは普段あまり知ることのない、ファッションバイヤーという仕事の内容に関しての話。

古着屋の仕事は大きく分けて海外買い付け・発送・クリーニング・販売という4つからなっています。
hito氏はバイヤーとして海外に買い付けに行きつつ、販売員としても業務を行なっているとのこと。

1回の買い付け渡航のために、だいたい2週間以上のリサーチを行なっているらしく、現地では連日何千着のヴィンテージ服に目を通し商品となる服を選定しているそう。

イメージとは違ってタフな仕事だと述べつつも「思わぬお宝を見つけることもあり、トレジャーハンターのような気分」とポジティブにバイヤーの仕事を楽しんでいる様子のhito氏。

ちなみに定義は諸説ありますが、作られてから100年以上経過した服を「アンティーク」、それ未満のものを「ヴィンテージ」と呼ぶらしいです。

大量生産の時代だからこそ見直されるヴィンテージの価値

「古着」や「ヴィンテージ」と聞くと、どこかファッション好きの人だけの特異な領域だと思いがちですが、実はヴィンテージの価値というのはここ最近見直されてきているとのこと。

ファストファッションなど大量生産の既製品で溢れる現代の洋服と違い、全てが一点物のヴィンテージに注目が集まっているのだとか。
一つ一つの服に時代背景やトレンドがストーリーが含まれているのも、新品の服にはない楽しさです。

最近では雑誌などでヴィンテージ特集なども多く組まれているほか、hito氏自身も昨年ヴィンテージのスタイルブックを出版。まさにヴィンテージブームを牽引する存在といえます。

買い付け時のカバンの中身から失敗談まで、赤裸々トーク

話の中盤ではちょっとした息抜きとしてカジュアルトーク。

こちらは本邦初公開?の海外買い付けの際のhito氏のカバンの中身。
想像した以上に実用品が多く、改めてハードな仕事をされているということを感じました。

必需品はたくさんありますが中でもhito氏が忘れないようにしているのが「マスク」とのこと。服だらけの倉庫で何時間も過ごしたり、乾燥の強い場所に行くことも多いので常に忍ばせているとのこと。

また海外買い付けでは常に不測のアクシデントが付きもの。

hito氏も航空会社の手違いで帰りの飛行機がなくなってしまい、大急ぎで別空港までタクシーで移動しなんとか帰国できたなど、生々しい海外エピソードが面白かったです。

聞き足りない参加者からは質問も多数

2時間ほどのイベントでしたが、参加者はまだ話を聞き足りない様子。
最後の質疑応答ではhito氏に向けて多数の質問の手が挙がりました。

彼女はこのイベント前に「グリモワール」へ立ち寄っていたとのこと。
私生活のことやhito氏のファッションのことについて、様々な質問があがりました。

当日は他にもワンピースの写真を見て何年代の服かを当てる簡単なゲームがあったりと、hito氏のファンはもちろんヴィンテージ好きや海外好きの方でも楽しめる内容になっていました。

冒頭のTFLのポスター前でのショットも、撮影をお願いしたところ快く応じていただきました。

最後は新校舎の壁にサインをしてイベントは終了。個人的にも非常に楽しい2時間でした!

 

TFL新校舎オープニングパーティー

各種イベント終了後は新校舎と同じビルに入居するレストラン&バーで、理事や講師を集めてオープニングパーティ!

TFL代表の市川氏をはじめ、共同創業者の野田氏、理事長の齋藤氏など理事・講師陣からの挨拶がありパーティーはスタート。
ここからは写真を中心に盛り上がりをご覧ください。

途中からは新校舎に写ってDJやカラオケなどが入り乱れ、盛り上がりも最高潮に。

ファッション業界における各分野で、名だたる功績を持つプロフェッショナルが一堂に会するオープニングパーティ。
新時代のファッションの幕開けを感じる、熱気に満ち溢れた夜でした。

 

Tokyo FASHION technology LABはいよいよ4月22日開校!

ぼく自身かなり熱がこもってしまい、5,000字超のボリュームになってしまいました。
まだ開校していないコンセプトの段階ですが、理事・講師陣が本当に著名人ばかりで、TFLがいかに関係者から期待されているかを感じました。

「スクールの質は卒業1期生で決まる」という言葉を代表の市川氏が何度も繰り返していたのが印象的でした。

ファッション×デジタルをテーマにしたこれまでに無いスクール「Tokyo FASHION technology LAB」はいよいよ今月22日に開校します。
第1期生はいまが最終募集中なので、ぜひTFLの門を叩いてみませんか。

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