フィルムカメラの楽しさに目覚めLeica M6で写真を撮る日々ですが、もっと気軽に日常を残したいと思い、気になり始めたのがハーフカメラ。
ハーフカメラとは35mmフィルム1枚分を左右半分に分割し、1コマにつき2枚撮影できるようにしたカメラ。36枚撮りフィルムの場合、72枚の写真が撮影できます。
数あるハーフカメラの中から、使いやすさと見た目の格好良さでぼくが選んだのはリコーのオートハーフというカメラ。中古をメルカリで4000円で購入しました。
動作自体は問題無いようですが、手頃に手に入れられた代わりに内部のモルト(フィルム室を遮光するためのスポンジ)が劣化しているとのこと。
実際に届いたリコーオートハーフのフィルム室を開けてみると、確かにモルトが一部剥がれていたりボロボロの状態。このままだと光線漏れしてうまく写真が撮れないので、自分で材料を集めてモルトを貼り替えてみることにしました。
この記事では用意した道具やリコーオートハーフのモルト貼り替えの方法などをご紹介します。
リコーオートハーフのモルト交換に必要な道具
まずはモルト交換をする際に必要な道具一式を紹介。下記の6つの道具が大丈夫です。
- 新品のモルトプレーン
- Mr.カラーうすめ液
- オートハーフのモルト型紙
- 竹串
- ハサミ
- カッター
- ティッシュ
新品のモルトプレーンはヤフオクなどで「モルトプレーン」などで検索すると数百円で購入可能。裏面にのりが付いているもので、厚さ1.5mmのものを購入しました。
古いモルトをきれいに剥がすために必要なのが、プラモ用シンナーのMr.カラーうすめ液。これを浸すとモルトが溶けてポロポロと剥がれ落ちていきます。
本体の色落ちも最小限に抑えられるので、モルト剥がしの際によく利用されます。Amazonで数百円程度で購入可能。
リコーオートハーフのモルトは非常に複雑な形をしているので、貼り替えには型紙が必要。探したところここのブログの方がリコーオートハーフの正確なモルト型紙を公開してくれています。
リコー オートハーフ モルト型紙! | カメと、テツと、ときどき…。
これを横幅88mmになるように印刷すると、ちょうどオートハーフにぴったり合うモルトの型紙になります。これが無ければ自分でのモルト交換はかなり難しかったと思うので、ブログ主の方に感謝…!
細かい溝のモルトを剥がしたり、新しいモルトを貼ったりするために竹串があると便利です。
残るカッター・ハサミ・ティッシュは自宅にあるものならなんでもOK。ハサミだけだと細かい切り抜きができないので、カッターも用意してくださいね。
リコーオートハーフのモルト交換方法
道具が揃ったらいよいよモルト交換。作業を大きく分けると3ステップです。
- 劣化したモルトを剥がす
- モルトを型紙に合わせて切る
- 切ったモルトを貼る
劣化したモルトを剥がす
道具が揃ったらいよいよモルト交換。まずは劣化した古いモルトをシンナーを使って剥がしていきます。
Mr.カラーうすめ液をティッシュに浸します。
浸したティッシュでモルトをこすり落としていきます。ゴシゴシやっちゃってOK。
隅の方はティッシュだけだと届きづらいので、Mr.カラーうすめ液を少量垂らして竹串でこすって落としていきます。
本体側のファインダー周りの溝にもモルトが貼られているので、こちらも忘れずに。竹串で劣化したモルトを掻き出します。
モルトを型紙に合わせて切る
次は型紙に合わせてモルトをカットしていきます。まずは印刷した型紙をていねいにカット。
出来上がった型紙に合わせて、カッターでモルトをカッティング。厚みがあって切りにくいモルトを、細かい型紙に合わせて切るのはなかなか大変。個人的にここが1番大変な作業でした。
切ったモルトを貼る
あとはモルトの裏面の剥離紙を剥がし、本体に合わせてモルトを貼るだけ。
これでモルト交換はすべて完了。あとはフィルムを入れればきちんと撮影ができます。
モルトの交換は自分でもできる
古いフィルムカメラに使われることが多いモルト。そして中古のフィルムカメラで修理が必要になるのも、このモルトが劣化していることが原因であることが多いです。
リコーオートハーフはモルト形状が複雑なので型紙を使いましたが、もっと単純な形をしているカメラも多くモルトの交換は意外と自分でもできるなと感じました。道具も手軽に揃えられるものばかり。
リコーオートハーフが格好良過ぎるから見て
夜の街が似合う男だな pic.twitter.com/LKEAYVs8pJ
— 平岡 雄太@DRESS CODE. (@yuta_black) November 16, 2018
おそらくこれで問題なく撮影ができるはずなので、撮影した写真なども別途記事にて紹介します。初めてのハーフカメラ楽しみだ!
フィルムカメラにハマった理由
フィルムカメラにここまでハマってしまった理由は、以前ブログで詳しく紹介しています。
いつもデジタルで撮っている人も、これを読むとフィルムカメラに挑戦してみたくなるかも。フィルムは意外と難しくないので、ぜひフィルムカメラを始めましょう!