朝は余裕を持って3つ設定しておいたアラームの2つ目くらいで目を覚ます。顔を洗って服も着替えないうちに、まず手に持つのはコーヒーカップではなくカメラ。
カーテンを開けて朝の自然光がたっぷり差すデスクの上に、買ったばかりの物を綺麗に並べて無心でシャッターを切る。
仕事を終えて帰宅後はテーブルより先にデスクに座る。書きかけの文章を1時間ほどで仕上げて、公開ボタンを押したら食事の時間。
ぼくはこんな生活をかれこれ3年以上続けながら、ブログを更新しています。
この3年間でぼくの生活は大きく変わりました。家を引っ越ししたり、サラリーマンを辞めて自分たちで立ち上げた会社で働くようになったり。
でもどんなに環境が変わっても、冒頭で書いたような生活習慣はずっと変わりません。
そのくらいぼくの中で「ブログを書く」ことは生活の一部にまで染み込んでいます。そしてそのくらいぼくは「ブログを書く」ことが好きなんです。
ぼくが感じるブログの現状
ブログを書き始めてからもう5年ほど。その間にブログコミュニティを立ち上げたり、ブロガーと一緒に仕事をしたりと、普通の人より少しだけ多くブログについて考えてきたつもりです。
そんなぼくが感じるのは、今のブログは二極化してきているということ。
一方はブログを“ビジネス”と捉えて運営し収益の最大化を目指したり、専業としてアフィリエイターやブロガーになる人。一方でブログを“日記”と捉えて、自分のためのログとして書き続ける人。
もちろん、これはどちらが良い悪いということではありません。
ぼくが新しいガジェットを買うときに最も信頼している情報は知り合いの専業ブロガーの記事ですし、いま1番更新を楽しみにしているブログは名前も知らない女性が運営するLivedoorの婚活ブログです。
ぼくが目指すのは“ライフスタイル”としてのブログ
これはよく勘違いされることなんですが、ぼくの本業はブログではありません。毎月会社から決まった給料(正確には役員報酬)をもらって生活しています。
なので基本的に平日昼間は会社の仕事をしていますし、明日ブログがなくなったとしても生活できないということはありません。
そんなぼくが目指しているのは“ライフスタイル”としてのブログなのだと、最近思うようになりました。
ビジネスだと割に合わないけど、趣味よりは得るものが大きい
ぼくはブログを趣味やライフスタイルの一環として運営しています。冒頭で書いたように朝も夜もブログのことを考え続ける生活も、それ自体が楽しいから。
もちろんブログやブログを通じて、複業と言えるくらいの収益を得ています。でもそれだけで生きていくのは難しいですし、おそらくブログに掛けた時間やコストを計算すると全然割に合わないはず。
例えば上記のインタビュー記事は写真をフィルムカメラで撮影しています。
使ったフィルムは1本1,200円ちょっとのKodak Portra 160というフィルム。そして撮影したフィルムを現像しデータ化するのにかかる費用が1,000円ほど。1本の記事を作るのに2,000円以上の費用がかかっています。
これにインタビューに掛ける時間やインタビュー時のカフェ代、記事執筆の時間が加わると、どうしたって黒字にはなりません。
これは1つの具体例にすぎませんが、こうやって“ビジネス”として考えると今のやり方では収益を求めることは難しいことが分かります。じゃあなぜ割に合わないことを続けているのかというと、それ自体が楽しくてぼくの趣味だから。
釣りでもゲームでも読書でも食べ歩きでも。趣味を楽しむにはお金がかかります。ぼくにとって上記のような記事を作ることは、釣りやゲームや読書や食べ歩きと同じような趣味の1つなんです。
ビジネスとしては割に合わないけど、普通の趣味よりは得るものが大きい。今のライフスタイルが自分にとってブログとの最適な距離感なのだと思います。
日記よりも人の役に立つけど、メディアよりも自分中心
ライフスタイルとしてのブログというのは、お金の話だけでなくコンテンツ内容に関しても言えます。
ぼくは主にファッションに関してブログを書いています。そして記事の内容は下記のようにほとんどが自分を主語にした記事です。
- ぼくの1週間のコーディネート
- ぼくが今月買った服
- ぼくがよく足を運ぶ古着屋まとめ
もちろん記事を書く際は読んでくれた方の参考になることを意識していますが、参考になるからといって取り上げるべき内容を変えることはしません。
自分が好きなことを自由に書きつつ、できる限り読者にとって有益になるように。これがぼくの基本的な運営方針です。
日記よりも人に役に立つけど、メディアよりも自分中心。こんな運営方針が自分にとってブログとの最適な距離感なのです。
ブログは手段じゃなくて目的であってもいい
いまブログというのは手段として考えられていることが多いんじゃないかと思います。それはビジネスの手段であったり、お金儲けのためであったり。
でもそうした何かを手に入れる手段としてのブログだけではなく、書くこと自体が楽しいと思えるような“目的としてのブログ”があっても良いんじゃないのかな。
お金儲けの手段としてブログをやっているなら、どこまでも収益を追い求めてしまいます。知名度を上げる手段としてブログをやっているなら、書きたくないことも書かなくてはいけなくなってしまう。
そういうブログへの向き合い方が悪いわけではないのですが、もっと肩の力を抜いてブログをマイペースに楽しみたいという人も多いはず。
ブログを書くことが趣味になれば、過度な収益がなくても十分満足できるし、自分が書きたいことだけを書いていくことができます。
ブログは自分が書いてて楽しかったらもうその時点で最高に結果が出てると言えるし、それを何年も継続できればもう満点だと思う!
ブログを書くその先を常に考えるのはいいと思うけど、まずブログを書くことを楽しむのが一番大切だと思うな。当たり前だけど忘れがちなこと。自戒も込めて。— 平岡 雄太 / DRESS CODE. (@yuta_black) March 21, 2018
↑は1年前くらいのツイートですが、この言葉に尽きると思います。
ブログを書くその先を考えるのはいいけど、まずは書くことを楽しむこと。楽しいという土台が無いと、その先も見えてこないんじゃないかなと思います。
必要なのは生存戦略ではなく、生活戦略
ブログを自分のライフスタイルの一環にする。そう考えた時に必要なのは、他のブログと競い合って勝つための生存戦略ではなく、暮らしの中で自分とブログとの最適な距離感をどう見つけるかという生活戦略のはず。
そんな自分とブログとのあり方を見つめ直し、趣味としてブログを続けていくためのヒントとなる情報を発信していく“趣味ブロガーの生活戦略”という定期購読マガジンをnoteで始めようと思います。
発信していく内容
“趣味ブロガーの生活戦略”は「読むと明日もブログが書きたくなる」がテーマのマガジン。
ぼくがこれまでブログを運営して得た経験をもとに、下記のような内容を毎月5本程度、発信していく予定です。
- ブログとの付き合い方
- 情報発信について考えたこと
- ぼくのブログ運営方法の紹介
- もっと自分のブログが好きになる方法
他にも有料というクローズドな場なので、普段はあまり話さない細かいブログの話やお金のことに関しても触れていければと思っています。
ただ誤解の無いように伝えておくと、この有料マガジンではノウハウを中心に売るつもりはありません。むしろそうした体系化されたノウハウ情報は2,3割程度だと思います。
ノウハウ情報は他にもたくさんありますし、そもそもぼくが目指したいライフスタイルとしてのブログという考えとも異なります。
ノウハウよりもエッセイのような、ブログ運営や情報発信をしながらぼくが感じているリアルをお話しします。例を挙げると下記のようなテイストの記事が近いかも。
成果を出すお手伝いはもちろんのこと、成果にこだわりすぎずに楽しみながら現状に満足するお手伝いができれば嬉しいです。
透明性の担保のために
やるからには責任を持って続けていこうと、今回はnoteで有料の定期購読マガジンという形で始めてみました。
ただこうした有料コンテンツは中身が見えないので内容が不透明になりがち。そこで透明性を担保するため、定期購読マガジンは初月無料にしました。
1度登録すると当月のすべての記事が読めるので、そこで合いそうだと思えば購読を続けてもらえると嬉しいです。
そして発信する内容もぼくの経験だけに閉じたものにならないよう、定期的に他のブロガーにも寄稿をお願いしようと思っています。
BLOGGERS TEA PARTYとの違い
ぼくはmonographというブログを運営する堀口と一緒に、BLOGGERS TEA PARTYというブロガーコミュニティを運営しています。
こちらのコミュニティはオンライン上で互いのブログをフィードバックしあったり、リアルイベントを行ったりと双方向性のやりとりが中心。
一方で今回始める定期購読マガジンは運営が平岡1人で、読み物的なコンテンツが中心。どちらもブログを運営する・したいという人にとって有益だと思う内容ですので、自分に合った方を選んでください。
いま、ブログを始めるということ
世は大SNS時代。Instagram,YouTube,TikTokなどのメディアが登場し、ブログは情報発信の唯一の手段ではなくなりました。
ただ、そんな時代だからこそ今ブログを始める・今でもブログを続けている人は、ブログを書くこと自体が好きな人なんじゃないかと思います。
ブログは何かを得るための手段だけが価値じゃない。ブログを書くこと自体をもっと好きになれれば、それは長く付き合えるあなたの趣味になるはず。
そうなれば更新に疲弊したり、成果を人と過度に比べる必要もありません。
- 楽しみながら収益が得られる
- 楽しみながら好きなことにもっと詳しくなれる
- 楽しみながら人の役に立てる
- 楽しみながら同じ趣味を持った人と繋がれる
そんなブログという趣味のあるライフスタイルを、一緒に楽しみませんか?
マガジンは5月からスタート予定。よければ一度覗いてみてくれると嬉しいです!