目の前に広がる雄大な風景をダイナミックに残したい。とっておきの思い出を鮮やかに彩りたい。
そんな特別な被写体をフィルムカメラで撮影するときに、ぼくが使うのがKodak Ektar 100というフィルムです。
この記事ではKodak Ektar 100というフィルムに関して、その特徴や作例をご紹介します。
PORTRA(ポートラ)と並ぶコダックのプロ用フィルムであるEktar(エクター)。安いフィルムに比べて2倍以上の値段がしますが、その描写力や表現力は折り紙つきです。
Kodak Ektar 100について
Kodak Ektar 100(エクター)は、コダックアラリスジャパン社が製造・販売するカラーネガフィルム。
Kodakのフィルムには、一般用フィルムとプロフェッショナルフィルムという2つの種類があります。Kodak Ektar 100はこのプロフェッショナルフィルムに属するフィルムで、“世界最高の粒状性を持つカラーネガフィルム” と言われています。
ちなみにフィルムユーザーの中で人気のKodak PORTRAも、同じくKodakのプロフェッショナルフィルムにあたります。
PORTRAは美しい肌色再現でポートレートやファッションフォトに向いていますが、Ektarは自然風景や商品写真などに適したフィルムと言われています。
柔らかいイメージで撮りたいならPORTRA、メリハリある写実的な写真を残したいならEktarという使い分けを想定したフィルムラインナップです。
Kodak Ektar 100の特徴
Kodak Ektar 100はコントラストの強い描写や、滑らかで美しい粒状感が特徴のフィルム。被写体を力強くも美しく映し出してくれるのが特長です。
コントラストの強い描写
Kodakのフィルム全般に共通する特徴でもあるコントラストの強さ。中でもEktar 100は特にコントラストが強く、ハイライトはパキッと明るく、シャドウはしっとりと黒く写ります。
この高いコントラストのお陰で絵にメリハリがつき、なんでもないシーンでも印象的な写真になります。
滑らかで美しい粒状感
“世界最高の粒状性”と言われるEktar 100。ISO100という感度の低さも相まって、撮れる写真はノイズや粒状感をほとんど感じない滑らかで美しい仕上がり。
高倍率で引き伸ばしたり高解像度スキャンにも強く、スマホなど小さなディスプレイで見ると「これがフィルムで撮った写真?」と思わず目を疑うほど。
青の美しさは思わず息を飲む
個人的にEktar 100でもっとも好きなのは青色の美しさ。空は抜けるほどクリアに、海は沈んでしまいそうなほど深い色になります。
CONTAX T3とても調子良いし、撮って出しでこの発色が出るKodak Ektar 100ほんと好き pic.twitter.com/lduVwALOyy
— 平岡 雄太 / DRESS CODE. (@yuta_black) January 14, 2019
毎回現像に出すたびに、この青の美しさに感動してしまうほど。
Kodak Ektar 100で撮影した作例
ここからはEktar 100で撮影した写真をざざっとご紹介。Ektarの美しさをぜひ感じてもらえれば嬉しいです。
青森・十和田に遊びに行った際の写真。雄大な自然と夕日が特に美しかった。
タイ・バンコクへの旅行にもEktar 100を持参。なんでもない旅の1ページが、鮮やかな思い出として彩られました。
静けさと喧騒がその場に同時に存在するような、早朝の浅草・浅草寺。つい人を取り入れて写真を撮りたくなります。
六本木のスカイデッキに登った夏の日の写真。夏の空と、Ektarの青の美しさに気づいた日でした。
ぼくが1番好きなフィルム「Ektar 100」
フィルムカメラを使い始めてからは、とにかく色んなフィルムを試してきました。
安いフィルムから高いもの、ネガ・ポジ含めあらゆるフィルムを試した結果、いま「1番好きなフィルムは?」と聞かれたら、ぼくは間違いなくKodak Ektar 100を選びます。
ISO100と使うシーンが限られるフィルムですが、カラッと晴れた日に出掛けるときはついついEktar 100を装填したくなります。
決して安くはないですが、まだ使ったことないという方はぜひ一度は試してほしいフィルムです。他のフィルムとの違いに驚くはず。
ネガフィルムのレビューはこちらもどうぞ
今回はKodak Ektar 100のレビュー・作例をご紹介しましたが、他にも様々なカラーネガフィルムの紹介記事を書いています。
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