先日、フィルムAFカメラのNIKON F100を購入しました。
NIKON F100の発売は1998年、フィルムカメラ後期に作られたカメラ。
フィルムカメラなのに素早いAFが使えたり、自動で露出合わせをしてくれたりと、現代のデジタルカメラに近いスペックを持つ高機能なフィルカメラです。
今回はこのNIKON F100を購入した理由や、ファーストインプレッションを記事にてご紹介します。
フィルムカメラのフィルムカメラらしさとは何か、を考えるきっかけとなったカメラでした。
NIKON F100を購入した理由
ぼくが今使っているフィルムカメラはLEICA M6とCONTAX T3の2台。
フィルムで撮る写真が好きになって以来、もっと色んなシーンで、もっと日常的にフィルムカメラを使いたいと思うようになりました。
そんな時にずっと課題だったのが、フィルムカメラでの素早いピント合わせ。
手軽にスピーディに被写体を捉えるフォーカス性能があれば、もっと多くのシーンをフィルムで撮影できるはず。
そう思った時に欲しいと候補に挙がったのが、AF機能が備わったフィルムカメラ。
AF機能がついたフィルムカメラは、そんなに選択肢が多くありません。調べると実用性を兼ね備え、ぼくの用途に合うフィルムAFカメラは下記に絞られました。
- CANON EOS 1-V
- NIKON F5 / F100 / F6
- minolta α-7
- CONTAX G2
この辺の候補の中からAF精度、実用性、コンパクトさ、修理ができることなどを考慮して最終的に選んだのがNIKON F100でした。
購入したのは日暮里にある三葉堂寫眞機店さん。外観も良好で内部もオーバーホール済みのものを4万円で購入しました。
NIKON F100を使ってみた感想
まだフィルムにして2,3本程度ですが、NIKON F100の使用感はこれまでのフィルムカメラとは全然違いました。
ひとことで表現するなら使用感はほぼデジタルカメラです。
フィルムの巻き上げ・巻き戻しは全て自動。それも高速なので撮影の度にフィルムが巻き上がっている感覚はほぼなし。
期待していたAFも想像以上。スッと被写体に吸い付き、パシャパシャとテンポの良い撮影ができます。
露出計も正確。スポット・中央重点・マルチ測光など豊富な露出合わせが可能です。
シャッタースピードは最速1/8000。 LEICA M6は最速1/1000なので、この違いはかなり大きい。明るい晴天下でも積極的に絞りを開放できるので、撮影表現が広がります。
NIKON F100で撮影した作例
先日NIKON F100で撮影したフィルムが現像から帰ってきたので、ファーストロールの作例を紹介します。使ったフィルムはFUJICOLOR 業務用100。
ピントもキビキビと合うし、絞り優先露出なので構図だけを決めてスパスパッととシャッターを切れます。レフ機ならではなのシャッター音も爽快です。
NIKKOR 58mm f/1.4Gという現行レンズを使っていることもあって、描写も繊細で写りに申し分なし。(追記)ちなみにこちらのレンズはNIKONよりレンタルで使わせていただいているもの。
フィルムカメラらしさとは何か
フィルムカメラを始めた頃はフィルムカメラのレトロな見た目や、マニュアルの操作感などフィルムの不便さに魅力を感じていました。
そして今回購入したNIKON F100。正面からの見た目はデジタル一眼レフそのものだし、フォーカスも露出もカメラ任せにできる使い勝手はまさにデジタルカメラの得意とするところ。
なら「フィルムカメラらしさ」とは何を意味し、自分はそのどこに魅力を感じているのか。このカメラを使っていると、ふとそんな疑問が頭をよぎりました。
アウトプットとして出てきた写真そのもの?デジタルにはない操作性?はたまたフィルム装填から現像までの一連の撮影体験?
デジタルとフィルムの境界に位置するこのNIKON F100を使うことで、自分はフィルムのどこに魅力を見出しているのかが分かる気がしています。
便利に撮れるフィルムカメラとして使い続けるのか、「これならデジタルで撮るのと変わらないじゃん」と使わなくなるのか。とにかくまずはこのカメラでたくさん写真を撮ろうと思います。