日本時間6月4日の2時から始まったAppleの開発者向けイベントWWDC 2019。
そこで発表されたのが新しいiOS 13内に組み込まれた、iPad専用のOS「iPadOS」
これまでiPhoneとiPadは同じiOSを搭載していましたが、新しいiOS 13からはiPad用に開発されたOSで動作するようになりました。
これによりiPadがより高機能・パワフルに。この新しいiPadOSの中から、個人的に気になった機能を簡単にご紹介します!
ウィジェットをホーム画面に固定できる
- iOS 12以前:ホーム画面を右スワイプでウィジェット表示
- iPadOS:ホーム画面にウィジェットを固定表示
これまでホーム画面を右にスワイプすることで表示できたウィジェットを、ホーム画面左側に固定表示できるようなりました。
カレンダーを表示してその日の予定をザッと確認したり、ToDoリストを常に表示したりなど便利な使い方ができそう。
Slide Overで使うアプリを簡単に切り替え
- iOS 12以前:Slide Overのアプリを切り替えるには毎回アプリをドラッグする
- iPadOS:Slide Overに複数アプリを常駐させ、クイックに切り替え
これまでのSlide Overに使えるアプリは1つのみで、別のアプリを表示したい場合はDockから毎回アプリをドラッグする必要がありました。
新しいiPadOSではSlide Overに複数のアプリを常駐させ、ジェスチャで簡単に切り替えることができるようになります。
メイン画面で作業をこなしながら、いろんなアプリで情報を参照するといった作業で便利そう。
同じアプリを横並べできる
- iOS 12以前:Split Viewで配置できるのは別アプリのみ
- iPad OS:同じアプリを左右に横並べ可能
今までのSplit Viewは対応した別アプリを左右に横並べできる機能でした。
iPadOS以降は同じアプリを左右に並べて使うことが可能に。
メールの新規作成画面を開きながら、Split Viewで過去のメールを見るといった使い方が便利そう。
同じアプリをいくつもマルチタスクで利用可能に
- iOS 12以前:マルチタスクに常駐させておけるアプリは1アプリ1画面まで
- iPadOS:同じアプリをいくつもマルチタスクに置けるように
これは小さな変化ですが個人的には大きな進化!
これまでのiOSはマルチタスクに常駐させておけるアプリは「1アプリにつき1つ」でした。
どういう事かというと、上の図のように同じアプリを別画面で複数同時表示することができなかったのです。
それがiPadOSでは理想の状態が可能になります。
WWDCでも同じメモアプリをマルチタスクに複数常駐させている様子がありました。
これによってMacの仮想デスクトップのように、作業に応じたワークスペースを構築することができます。
- ブログ執筆スペース:Ulysses / One Drive
- 写真管理スペース:写真アプリ / One Drive
上記のようなスペースを作っておけば、スワイプで素早く切り替えられて作業効率がグンと上がりそう。
USB機器を認識できるように
- iOS 12以前:USBメモリは非対応
- iPadOS:各種USB機器に対応
最新モデルからUSB-type Cに対応したiPad Proですが、これまでUSBメモリ系の周辺機器には対応していませんでした。
新しいiPadOSでは、ついにiPad ProがUSBメモリに対応!
製品によって対応/非対応がありそうですが、データのバックアップや持ち運びがますます楽になりそう。
MacのFinderみたいな感覚で、純正の「ファイル」アプリに外部デバイスが読み込まれるのかな?まだ不明な点が多いですが、期待大な機能。
カメラから直接Lightroomに写真取り込み
- iOS 12以前:カメラから写真アプリに取り込み、そこからLightroomにアップロード
- iPadOS:カメラから直接Ligtroomに写真を取り込み
iPadは外部から写真データを取り込む際、必ず一度写真アプリに保存される仕様でした。
ただ取り込んだ写真データはすぐにLightroomなどに外部アプリにアップロードするので、二度手間になっていました。
これからはカメラとUSB-C接続して、直接Lightroomに写真を取り込めます。手間が減るだけでなく、カメラロールに余計なデータを残さずに済むのも嬉しい。
その他のiPadOSの新機能をザッとご紹介
個人的に嬉しかった・気になったiPadOSの新機能をご紹介しましたが、まだまだiPadOSの新機能はたくさん。
その他のiPadOSの機能はザッと一覧で箇条書きにしてみます。
- ホームの1画面に置けるアプリ数が多くなった
- Safariが標準でデスクトップビューに
- Safariにダウンロードマネージャー搭載
- カスタムフォントを登録できるように
- 3本指でコピペ、アンドゥなどのジェスチャが使える
- Apple Pencilの遅延が20m/s→9m/sに縮小
- 全画面スクリーンショットが撮れるように
ベースとなるiOS 13も進化
iPadOSだけでなく、ベースとなるiOS 13も新機能がたくさん。iPadにも関係があって、個人的に気になったのは下記の機能。
- Face IDの認証速度が30%高速化
- アプリの起動速度が2倍高速化
- Dark Modeを搭載
- 動画の編集(回転・フィルター)が進化
- メモ・リマインダーなど純正アプリが進化
iPadがより使いやすくなる専用OS
最新のiPad Proはハードとしてはすでに不満のないスペックで、ここからさらに使い勝手を向上させるにはソフトウェアの進化が必要だと思っていました。
今回新しいiOS 13ではiPad専用のOSが独自に実装され、iPadをこれまで以上に便利に使うことができるようになりました。
そんな期待のiOS 13は秋以降に利用可能。iPadOSを使える日が今から待ち遠しいです!
最新の12.9インチiPad Proのレビューもどうぞ
ぼくは現在最新モデルの12.9インチiPad Pro(1TBモデル)を使っています。
MacBookにも匹敵する高いスペックを持つ、現状では最高スペックのiPad Pro。使い勝手を以前詳しくレビューしているので、よければ合わせて読んでみてください。