革靴は履き潰すものではなく、育てるものです。
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当ブログを運営するFukulow(@yuta_black)です。
男性なら1足は持っている革靴。
スーツ勤めの方なら平日は毎日履くものですし、それ以外でも冠婚葬祭など人生の重要な局面では必須アイテムとなる革靴は、男にとって避けては通れないファッションアイテムと言えます。
そんな革靴、みなさんはちゃんと大切に扱っていますか?
中には、新しい靴を買っては履き潰しを繰り返している人もいるかもしれませんが、せっかくの革靴をそんな風に扱ってしまうのはもったいない。
この記事では大切な革靴を長〜〜く綺麗に履き続けるために、絶対に知っておきたい情報を紹介します。
記事の目次
靴を履く時
革靴の扱い・手入れというと靴を履いている時や履いた後を想像しがちですが、靴を履く時から勝負は始まっています。
靴を履く時は以下の3点に気をつけて。
1.履くときは靴紐を解いてから
靴紐で締め上げるタイプの革靴の場合、脱ぎ履きは必ず靴紐を解いて行いましょう。
きつく結んだ状態のまま脱ぎ履きすると、脱着時に履き口に負荷がかかったりダメージを与えてしまいます。逆に脱ぎやすいように常にゆるく結んだままにしとくのも、見栄えが悪くなるのでNG。
紳士靴の本場イギリスでは靴紐が緩んだ状態で履くのはマナー違反で、ワイシャツの裾がきちんとパンツに入っていないくらい、だらしないことだと聞いたことがあります。
2.靴べらを使って履く
革靴は構造上、足首ほどの小さい履き口につま先からかかとを入れなければならず、素材にも伸縮性が少ないので履く際は特に負荷がかかりやすいタイミング。
無理に履こうとするとかかとが潰れてしまったり、羽根(靴紐を結ぶ部分の革)に余計なシワが入ってしまいかねません。
この革靴にスムーズに足入れすることができる便利なアイテムが、ご存知靴べら。
革靴を履くときは面倒でも必ず靴べらを使って履くことをオススメします。ぼくは自宅玄関に常備しているほか、常にバッグの中にミニ靴べらを忍ばせています。
また店先で靴を脱いだときなど、どうしても靴べらがない場合の最終兵器がポイントカードなどの財布に入っているプラスチックカードです。
これを靴べらのようにかかとに沿わせてやると、プラスチックカードの程よい硬さと材質で足にフィットして滑らかに足を入れることが可能です。具体的にどのようにするかというと、こんなかんじ↓
かなりカードをグイッと曲げてますが折れたりしたことないのでご安心を。ただ、念のためダメになっても大丈夫なカードでやることをオススメします。
3.かかとを絶対に踏まない
「少しの距離なら」と靴のかかとを踏んで歩きたくなるときもありますが、これは革靴では御法度。
革靴のかかとには月型芯(つきがたしん)と呼ばれる革でできた芯材が入っていて、靴の形を維持しています。かかとを踏んでしまうとこの月型芯が潰れ、靴全体の形が崩れて見栄えが悪くなってしまいます。
革靴を履くなら絶対に守りたい鉄の掟です。
靴を履いているとき
靴を履いている時にできることというのは、それほど多くありません。
最低限、乱雑に扱わないように気をつけるという前提で、意識できるのは以下のポイント。
4.走らない
革靴を履いている時は極力走らないようにするのがベター。
走ることで靴に不自然な履きシワができてしまったり、足に汗をかくことで靴の劣化を早めてしまいます。
人の足は普通にしているだけでも1日にコップ1杯分の汗をかくと言います。水分は革靴の大敵なのでできる範囲で汗をかかないよう心がけましょう。
また、そもそも紳士靴たる革靴で全力疾走するのは、あまり格好良いものではないと思います。
走りたいときはスニーカーで思いっきり。革靴を履いているときは紳士の余裕を持ちたいものです。(自戒)
履いた後
革靴を長持ちさせるためには、履いた後のケアが肝要。
1日足を支えてくれた革靴は想像以上にダメージを負っているので、優しく労わってあげましょう。
5.帰ってきたら軽くブラッシング
1日履いた靴にはアッパーに汚れやホコリが付着しています。
帰宅したら革靴用の馬毛ブラシで、靴を軽くブラッシングしてあげましょう。
ササッとすれば時間にして30秒もかかりません。
そのまま放置しておくよりも、付着してすぐの状態の方が汚れも落ちやすいです。
6.シューキーパーを使う
革靴を保管する際は必ずシューキーパーを入れておくようにしましょう。
シューキーパーは保管中に履きジワを綺麗に伸ばしてくれたり、つま先の反りを軽減してくれたりと革靴を長く綺麗に使うためには必須のアイテム。
さらに木製のシューキーパーは革靴の天敵である水分も吸収してくれる効果があるので、1足に1セットは必ず持っておきたいグッズです。
Amazonの最安値だと1セット1300円くらいで売っています。高価な革靴を長く使うことができると考えれば、安い投資ではないでしょうか。
7.同じ靴を続けて履かない
野球の投手は登板したら2〜3日ほど休養をとります。同様に革靴も同じものを2日続けて履くことはできれば避けたいです。
連日同じ靴を履くとなると、脱いでいる時間はおよそ半日。半日では足の汗などが靴の中で乾ききっていない状態で翌日も履くことになり、革靴の痛みを早めてしまいます。
さらに湿気が多い状態で靴を履くことによって足が臭いやすくなるというデメリットも。雨の日は足が臭いやすいのも同じく湿気が原因なのです。
1日履いたら、最低でも1日休ませるが革靴の鉄則です。
8.定期的に磨く(最低でも月イチ)
どれだけ革靴を丁寧に扱っても、やはり履いているうちに汚れてきたり、アッパーの輝きが失われていくもの。
毎日のブラッシングとは別に、2週間に1度くらいは革靴を磨いて手入れしてあげることでいつまでも綺麗なまま履き続けることができます。
革靴の磨き方は以前に「超基本!最も定番な革靴のお手入れ方法を、分かりやすく解説します!」という記事で詳しく解説しています。必要な道具なども合わせて紹介しているので読んでみてください!
雨に濡れた後の手入れが寿命を決める
ここまでは晴れた日に革靴を履いた時にやっておきたい方法です。しかし革靴を履くのは晴れの日ばかりではありません。
ここからは雨の日に革靴を履く時の心得を書いていきます。
雨天時は革靴が特に痛みやすいタイミングですので、その分しっかりと準備とアフターケアが必要。
これを怠ると革靴はすぐにダメになってしまうの、まさに雨の後の手入れは革靴の寿命を決めると言っても過言ではありません。
9.すぐにアッパーの水分をふき取る
通勤で会社に着いた、帰宅したタイミングなど外から屋内に入った際にはアッパー(表面)に着いている水を拭き取ります。
アッパーに水滴がついた状態で放置していると革皮が膨張して、表面がクレーターのようにボコボコになってしまいます。
Photo by http://yukimura-hayate.blogspot.jp/
一旦屋内に入ったらすぐに乾いた布なので水分を拭き取ることを忘れずに。
10.新聞紙を丸めて十分に乾かす
外側の水分を落としたら次は靴の内部。ひどい雨の場合は内側まで浸水したり、そうでなくとも内部は湿度が高い状態になっています。
普段なら帰宅したらすぐにシューキーパーを入れるところですが、雨の日はシューキーパーではなく新聞紙を丸めて靴を乾かすのを優先します。
新聞紙を丸め入れた状態で丸一日ほど、中の水分が十分に乾ききるまで風通しの良い場所に置いておきます。
11.乾いたら手入れを施す
水で顔を洗った後は肌が突っ張ってる感じがしませんか?水は蒸発する時、周りの水分を奪っていきます。
革靴でもこれは同じで水分たっぷりの状態から丸一日ほど乾かすと、今度は乾燥しすぎの状態になっています。
ですので革靴を完全に乾かし切った後は、通常の月イチの時と同じように必ずクリームを塗り込んで手入れするようにしてください。
やり方は先ほども貼った以下のリンクに手順を書いています。
関連記事:『超基本!最も定番な革靴のお手入れ方法を、分かりやすく解説します!』
12.レザーソールの場合はソールにゴムを貼る
レザーソールの革靴の場合、ソールにゴムを貼ってしまえば靴底の防水効果は高まります。
靴の修理屋さんに持っていけばゴムソール代+加工代で2000円くらいでどこでもやってもらえるはず。
レザーソールにゴムソールを貼ると見栄えが悪くなる!という人もいますが、ぼくは革靴を購入したらまずは靴屋さんに新品で持ち込んでゴムを貼ってもらいます。どうせソールがは毎日歩いてすり減っていくもの。だったら少しでも防水性を高めて長く履きたいので。
粗末にすればただの道具。大切にすれば愛着ある相棒。
革靴を長く履くために考えうる限りのことを列挙しました。
これらを全て忠実にやりきるのはいきなりは難しいかもしれません。ぼくも全て完璧にできていない時もあります。
ですが3つしかできてなかった人は4つ、6つの人は7つとこれまでよりもちょっと気を遣ってあげることであなたの革靴はもっと長持ちしてくれます。
無理に革靴を履く必要はありませんし、ファッション自体に興味がない人もいます。でも男性であれば必然と革靴を履く機会は訪れるはず。
どうせ履くなら粗末に扱ってただの道具になってしまうより、大切に扱って革靴を愛着のある相棒のような存在にできれば素敵じゃないですか?
ぜひ今日は帰宅したら革靴を軽く磨いてあげてください。
↓革製品の手入れ全般に使えるモウブレイのデリケートクリームは、持っておいて損のないケア用品。
↓しつこいようですが革靴を履くなら必需品です。
↓ハマるとブラッシングが楽しくて仕方なくなります。