Leicaというカメラは不思議な存在。写真が好きな人なら誰もが耳にしたことがあるけども、その魅力を聞くと出てくる言葉は人によってまちまちだったりします。
独特な色味、シャッターフィーリング、筐体デザイン、プロダクトとしての設計、レンジファインダー。
Leicaが良いと言われる理由になることが多い要素を色々と並べてみましたが、どうもそうしたスペック的な問題だけではなさそう。
Leicaそのものが魅力的なのはもちろんなんですが、ライカユーザーはそれぞれきわめて個人的な「自分にとってのLeicaの価値」を持っているのだと思います。
先日Leica Qというコンデジを買ったぼくも、Leicaに魅せられたひとり。そんなぼくにとって、Leicaの価値はどこにあったのだろうか。1ヶ月ほど使いながら反芻していました。
ぼくとファッションと、Leica
そうして思い至った、ぼくがLeicaに惹かれる理由。それはぼくがファッションに惹かれる理由と根源的には同じなのかなと感じています。
ぼくがファッションに惹かれるのは、ファッションが今日よりも少しだけ好きな明日の自分を作ってくれるから。
男らしくなりたいと思う人はより男らしい服、可愛くなりたいと願う人は可愛らしい服を選ぶ。そうやって今の自分から少し背伸びした服を身につけると、いつもよりちょっと好きな自分を手に入れることができます。
新しいファッションにチャレンジしたり、憧れのブランドを思い切って買ってみたり。「今の自分には分不相応かな」と感じながらも、理想の自分を現実にするために一歩を踏み出させるポジティブな力。ファッションの持つそんな力がぼくは好きです。
ぼくにとってLeicaもまた憧れのカメラブランド。まだぼくが手に取るには早いのかも知れないけれど、Leicaを使っている自分を想像すると純粋にワクワクしました。Leicaを持ってもっと色んな場所に出かけたい、もっと心動く瞬間を撮りたいと。
このカメラを使っている明日の自分は、昨日よりもちょっと好きな自分。ミーハーと言われればそれまでですが、これがぼくがLeicaに惹かれる正直な理由です。
今の自分には分不相応な存在かもしれません。でもそれでもいい。「分相応」という塀を越えた先に見える景色がどんなものか、このカメラと一緒に見てみたいと思います。
今回はあえて触れませんでしたが、もちろんカメラとして見ても高いスペックを持つLeica Q。詳細な使用レビューなどはじっくり使い込んだ後に、改めて記事でご紹介したいと思います。お楽しみに。