悩んだ時に思い起こすのがこの言葉。
みなさんは「座右の銘」って持ってますか。普段からたくさん服や物を購入しているFukulowですが、実は「物を買う基準」についてはひとつの考えを持っています。
ぼく独自の言葉ではなく、広く世間に知れたいわゆる手垢のついた言葉ですが、それでも折に触れて鋭い示唆を与えてくれます。
いま何か物を買おうかと悩んでいる方にとって、参考になれば。
買う理由が値段なら買うな、買わない理由が値段なら買え
「買う理由が値段なら買うな、買わない理由が値段なら買え」
一見逆説的にも聞こえる言葉。
そして短い間に「値段」という言葉が2回も出てきているので、値段や金銭的なことに関する言葉と思いがちですが、実は正反対。
“買う理由が値段なら買うな”の部分は、「安いから」「予算内だから」といった、買う対象物ではなくそれに付与された値段によって刺激される購買意欲を戒める言葉。
後半の”買わない理由が値段なら買え”は、「高いから」「予算オーバーだから」という、買う対象物ではなく買う物の価格によって抑制された購買意欲を喚起する言葉。
つまりこの言葉は買う場合も買わない場合であっても、意思決定の要因が物自体ではなくその値段によって決まってしまうことを諌めています。
物を買う基準のスタート地点
物を買う基準は様々。
ただその基準のスタート地点はいつも「その物に価値を感じている」状態であるのが理想的だとぼくは思います。
大して欲しくないのに「安いから」という理由で買って後で後悔したり、欲しいのに「高いから」という理由で購入を見送ったものの結局いつまでも忘れられずに後悔したり。
思い起こすと誰しもこんな経験があるのでは。
物を買うという判断においては、強く「欲しい」と感じるかどうかが第一で、「値段」というのはあくまでもその後に考慮すべき要素だということを先の言葉は教えてくれます。
ちなみに「買う理由が値段なら買うな、買わない理由が値段なら買え」という言葉に従って、ぼくはこんな物を買ってきました。
『J.M.WESTON』は1足の靴を大切に履く楽しさを教えてくれたし、『MARNI』はやる気の出ない朝でも持つだけで意識をピンと張り詰めてくれる。
どちらも高い買い物でしたが、買ってよかったと今では思います。
物の価値と、値段による価値
ここまで読むと、この言葉は散財の免罪符だと思われるかもしれませんが、決してそうではありません。
例えばちょっと怪しそうな儲けのノウハウや情報商材は、中途半端に安くするよりも高い方がよく売れるといいます。
これは購入するまで中身が分からないので、価値判断の尺度が値段の高さとイコールとなり「高いから価値があるはずだ」と思ってしまうことが理由だそう。
少し極端な例を挙げましたが、値段ではなく物自体の価値を自分でしっかりと吟味することができれば、無駄な買い物を避けて「本当に買ってよかった」と思える物を買えるようになるはず。
「買う理由が値段なら買うな、買わない理由が値段なら買え」
良い言葉なので、もし何かを買おうかどうか迷った時は思い出してみてください。
もちろん、財布との相談は忘れずに。
ちなみに「物を買う」ということについては、以前に下記のような記事も書いています。