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セールは楽しい。セールじゃない買い物も楽しい。

本日もDRESS CODE.をお読みいただきありがとうございます! 当ブログを運営するFukulow@yuta_black)です。

今日は特にすることも無かったので、家に届いていた伊勢丹クリアランスセールのDMの案内するまま、新宿へ行ってきました。
祐天寺駅から電車で1本、新宿伊勢丹MEN’Sは3連休の中日ということやクリアランスセールということもあり、多くの人で賑わっていました。

メンズ向けの百貨店なんて新宿では伊勢丹MEN’Sくらいで、でもその伊勢丹でさえ普通の週末では空いている中、これだけの人が百貨店で服を買いに来ているのを見て「メンズファッションもまだまだ捨てたものじゃない」となんとなく嬉しく思いながらぼくもそのセールの中に混じっていきます。

グルッとめぼしいものがないかと店内を回ってみましたが、次第に自分の中にちょっとした違和感を感じるように。

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セール中の百貨店と洋服

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セール営業時の店内にはたくさんのお客さんがいて、好き好きに洋服を広げて吟味しています。
そうして服を広げてみた人の中には、元のように畳んだりハンガーにかけてボタンを閉じて戻す人、なんとなくあった場所に戻す人やその場に服を放り出して去っていく人など色んな人がいます。

店員さんも次から次へと綺麗に畳み直していきますが、どうしてもお客さんのスピードに追いつかずに徐々に陳列は乱れていきます。
陳列が乱れているからこそ、次のお客さんも特に気を使わず雑に服を扱っていく、そんなことが繰り返されているように感じます。

それに対して通常営業時の百貨店のディスプレイはとにかく美しい。ラックに等間隔に服がハンギングされ、シャツなどのボタンもきちんと留まった状態で整然と陳列されています。
そうやって並べられている服はいかにも大切なものだという感じが見る側にも伝わってきて、洋服の価値を一層高めているとさえ思います。

セールで雑に扱われる服を見ていると、普段から服が好きな自分としてはなんだかすごく気になってしまいました。
あ、いまそこに乱雑に置かれている服、ぼくがシーズンの初めにすごく気に入って買ったやつなんだけどな。

 

セールの日は店員さんの対応もいつもとはちょっと違います。
いつもなら店員さんが積極的にフィッティングを勧めてくれるんですが、セール中はトップスのみの場合フィッティングルームの利用は不可。
人がたくさんいる店内の鏡の前で来ている服の上から羽織らないといけません。

フィッティングが終わった後も気に入らなかったならその理由を聞いて「それならこっちはどうですか?」と他の商品を提案してくれたり、色々と服について話をしているうちに、シーズンのコンセプトや来シーズンの話を聞きながら気付くと小一時間話し込んでいたりといったやりとりがあります。
対してセールの時は店員さんも皆忙しいので、試着を終えてもYESかNOを聞いておしまいです。

 

セールじゃないショッピングも楽しいよ

ちょっと愚痴っぽく書きましたが、これは別に百貨店や店員さんが悪いわけでは全くありません。
そうした付加的なサービスをなくして効率的に販売するからこそ、販売価格を下げられるのがセールというものだと思います。
それに、人によってはセールの時くらいの距離感の方が気が楽という人も多いと思います。

でも上で書いたように、セールは洋服の価値を低く扱われて「それなりのものを安く買えた」という感じがしちゃうし、ショッピングという過程を楽しめていない側面もあると思います。
また自分が定価で買った商品が大量に残っていて投げ売りされていたりするのを見るのも、あまり気持ちいいものではないですよね。

セールが楽しい気持ちは分かりますし、ぼくも同じです。
ただ、セールじゃない買い物、セールに惑わされない買い物の楽しさも一緒に知ってもらいたいと思います。

例えばぼくは昨年の冬に「フランス名門ブランドの定番靴『J.M.WESTON #641 Golf』を購入しました。」という記事でも書いた通り、J.M.WESTONというブランドのGOLFという革靴を買いました。

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ぼく自身かなり高価な買い物だったこともあり、買うまでに相当葛藤しました。
何度もお店に足を運び、色やサイズを変えて何回も試着、時にはまったく違うモデルを履かせてもらって「やっぱGOLFだな」という確信を得たり、ブランドのルーツや靴の製造工程などの知識をスタッフさんに教えてもらいながら、最後は閉店時間ギリギリに購入を決意しました。

購入後は持って帰る前にスタッフの方が購入した革靴を磨きながら、手入れの方法やアフターケアについて色々と話をしてくれました。

履き慣らすまでに時間がかかる靴なので、その後は「J.M.WESTON #641 GOLF 履き慣らし記録」という記事にある通り、現在も一足の靴を自分の足にゆっくりと馴染ませていっています。

今日セールに行ったときそんなことを思い出して、ちょっと気になって革靴コーナーに立ち寄ってみました。

J.M.WESTONの陳列棚のほとんどには『not for Discount』のタグが貼られていました。これを見たとき、改めて「悩みに悩んだけど、この靴を買って後悔はないな」と思いました。

ここでウェストンの例を挙げたのは、高価な買い物をしろということではありません。
ただ、気に入ってすぐに買ったことをセールのときに後悔するような買い物の仕方ではなく、買い物の過程までも楽しめるショッピングもそれはそれで良いもんだよ、ということを知ってもらえれば。

雑に扱われてあまり魅力的に見えない服を安く買うより、全身全霊で良いなと自分が思うものを正規の値段で買う方が気分も上がりませんか?
なによりそうやって手に入れた物は大切にするし、愛着も湧いてくると思うんです。

セールも楽しいけど、セールじゃない買い物も楽しいよ。

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