ファッションビジネスの最先端を学べる学校が、原宿に開校します。
DRESS CODE.をお読みいただきありがとうございます! 当ブログを運営するFukulow(@yuta_black)です。
「ファッションスクール」と聞いてイメージするのは、おそらく服飾学校ではないでしょうか。
そんな中、「ファッション×テクノロジー」という斬新な切り口で、ファッションの最先端を学べるスクールが今春新たに開校されます。
それがTokyo Fashion technology LAB(東京ファッションテクノロジーラボ)です。
この記事では、そんな「Tokyo FASHION technology LAB(以下、TFL)」の概要と、実際に体験イベントに行ってきた様子をレポートしたいと思います!
- これまでにないファッションスクール「TFL」とは?
- VR体験でバーチャル世界にダイブ!
- ファッションイラスト体験で誰でもすぐにデザイナーに!
Tokyo FASHION technology LABとは?
TFLとはその名の通り「ファッション×テクノロジー」というテーマに特化した、ファッションスクール。
今年2017年4月にファッションの聖地「原宿」に新規開校します。
ファッションが学べる学校は他にも多くありますが、TFLの特徴は他のスクールと一線を画すその斬新なテーマ。
ファッションECサイトの普及や、定額借り放題サービス、海外ブランドの「See now,Buy now」化など、ファッションの世界はここ数年デジタルシフトが一気に広がりつつあります。
そんな状況にあって、国内のファッションシーンはまだまだデジタル化が立ち遅れている印象。
TFLはファッション教育分野に造詣の深い代表の市川氏が立ち上げたスクール。
「ICTや最新デジタルテクノロジーを活用して国内ファッション産業を変えていく人材を育成する」が理念。
ここからはFukulowが特に注目する、TFLの特徴を大きく3つ紹介したいと思います。
1.いま最もアツい分野を学べる
なんと言ってもまずは「ファッション×テクノロジー」というTFLのコンセプト。
ここまで本格的にファッションテックを打ち出したスクールはおそらく国内初で、TFLの最大の魅力でもあります。
さらに副業やサイドビジネス的な観点からファッションビジネスを学べ、社会人にとっても有益なスクール。
週1日通学コースであれば、仕事をしながら受講もできそうです。
2.超豪華な講師・理事ラインナップ
TFLのカリキュラムを担当する講師や理事は業界の超有名人。
ファッションビジネスの第一線で活躍する方々が壇上で教えるからこそ、ビジネスで役立つ本質的な学びを得ることができます。
TFLの理事には一例として下記の人物が就任されています。
- 理事長:齋藤 統氏(AECC 代表取締役社長)
- ファッションコミュニケーション分野:軍地 彩弓氏(gumi-gumi 代表)
- インキュベーション分野:栗島 祐介氏(Supernova Inc.取締役)
- ファッションデジタル分野:天沼 聰氏(エアークローゼットCEO)
- アパレルファッションテック分野:瀧 直人氏(オリーブ・デ・オリーブ、シアタープロダクツ、ミリオンカラッツ、スタニングルアー代表取締役)
この5名はあくまで一例。他にも著名な理事や講師がたくさん在籍しています。
3.卒業後の進路支援も充実
TFLはカリキュラム終了後、受講生の進路支援も充実。
ベンチャーキャピタルと提携し、在学中に企画した優秀なビジネスアイデアには数百万円の創業支援を受けることが可能です。
学んだことをすぐに実践に活かしたいという、積極的な要望に応えるための制度が整っています。
学んで終わりではなく、その学びをどうやってビジネスに結びつけていくかに徹底的にフォーカスした学校体制と言えます。
TFL体験イベントに参加してきた!
ここからは先日行われたTFLの体験イベントに参加した様子をレポート。
実際に入学後にどんな授業を行っていくかを楽しみながらイメージできる、良いイベントでした!
この日表参道のTFLオフィスで行われたイベントは「Fashion VR体験」と「Fashion イラスト体験」の2つ。
両方に参加させてもらったので、それぞれの様子を写真を中心にご覧下さい!
体験イベントには10名ほどの男女が参加。
年齢は20代中盤〜30代前半で、社会人2〜3年目の方が多かった印象です。
冒頭に代表の市川氏から挨拶と、今のファッション業界の概況に関しての話が。
日本のファッション市場は世界的にも見ても非常に大きい反面、まだEC化率は9%とデジタル分野の伸びしろは多いとのこと。
参加者も皆さん真剣な表情で市川氏の話を聞いていました。
その後は各自軽く自己紹介タイム。
アパレル系の職種の方はもちろん、広告代理店の方や地方活性化に携わる人など、様々なバックボーンの方がいました。
そしてここから、いよいよFashion VR体験がスタート!
Fashion VR体験
まずはVR系スタートアップ「株式会社Psychic VR Lab」の中村氏の挨拶でイベントがスタート。
中村氏はもともと繊維専門商社に勤めていて、口だけでは伝えられない微妙な生地感などを感覚的に伝える手段としてVRに可能性を感じPsychic VR Labに飛び込んだとか。
この日はPsychic VR Labが開発するファッションVRショッピングサービス「STYLY」を参加者が体験。
「STYLY」はVR空間で3Dスキャンした洋服を360°あらゆる方向から見て、ショッピングができるサービスです。
使用するVRヘッドセットは「HTC VIVE」!
Oculusは使ったことあるけどHTC VIVEは初めて見ました、結構でかい。
この黒い立方体の機材を周りに立ててVRの空間を作り出します。
早速参加者の1人がVRをセット!
参加者全員のワクワクが最高潮に達します。
「うわっ!!」「すごーい!!!」
ヘッドセットをつけてVR視聴が始まるやいなや、1人目の体験者の方は大興奮。コントローラーを手にして辺りを見回しながら大はしゃぎ。
実際にヘッドセットをつけている人が見ているのはこんな感じ。
STYLY空間上に複数のファッションブランドがショップを構えています。そしてコントローラーを使ってショップに入店すると、、、
このようにブランドの3Dデータが陳列された空間にジャンプ!
床から背景まで全てブランドのコンセプトが反映されていて、このブランドは血の海のような場所になっています。
陳列されている洋服はコントローラーをかざすと詳細が浮かび上がってきます。
また3Dデータなので、後ろに回り込んでバックディテールを見ることもできます。これはVRならでは。
すっかりとVRの世界に入り込んでしまっています。意外と3Dで酔ったりはしないみたいです。
他の参加者も次々とVRを体験。
皆さんヘッドセットをつけると一様に「なにこれー!」「すごーい!!」と驚いていました。みんなVRなフレンズなんだね!
他にも森の中にPRADAのデジタルカタログが置いてあり、コントローラーを使ってそれを読めるというコンテンツも。
ブランドの表現する世界観の中でそのカタログを読むという、なんともリッチな体験。
360°全てを見渡せるのでしゃがみこんで床を見つめたり、上を見上げたりとまるではたから見ると本当に異世界に入り込んだようです。
大興奮冷めやらぬままVR体験は終了。
参加してすぐの頃と比べて、体験が終わった参加者の皆さんの顔は明らかにワクワクしたものになっていました。
鉄は熱いうちに。体験をビジネスへ落とし込む
もちろん楽しいだけでは終わりません。
その後すぐに部屋を移し、体験してみて感じたことやVRを活用したビジネスプランなどを各自で考えて書き出します。
「VRを活用したファッションビジネス」と急に言われても難しいもの。
ですが実際に体験した直後ということもあり、どんどん筆が進んでアイデアがたくさん膨らみます。
そして考えたアイデアをPsycic VR Labの中村さんに発表しフィードバックをもらいます。
驚いたのがここでのアイデアの幅とその奥深さ。
普段は様々な業界で仕事をしているからこそ、中村さんも驚くようなアイデアがたくさん出てきます。
「ファッション×VR×地方創生」なんていう、エッジの効いたビジネスプランなどもありましたよ。
1回の体験でこんなにアイデアが出てくるのだとしたら、これをTFLの授業で半年〜1年かけて磨き上げると本当にちゃんとしたビジネスが生まれそう。
WACOMを活用したファッションイラスト体験
VR体験が終わると、次はファッションイラスト体験!
ここではWACOMのペンタブを使って「1時間程度の時間でプロのファッションイラストが描ける」ということで、個人的にも楽しみにしていました。
ここで講師を務めるのがデジタルファッションイラストの第一人者である、Tei先生。
『楽しく学ぶ ファッションドローイングテクニック』の著者であり、アナログが主流なファッションイラストにおいて、デジタルイラストを積極的に取り入れた活動を行なっています。
名前は言えませんが誰もが知っている有名メーカーのイベントコスチュームや、有名飲食チェーン店の制服など様々なファッションイラストを手がけています。
Tei先生はとても明るくてユニークな方で、体験中も周囲会場は笑いでいっぱいでした。
まずはペンタブに慣れようということで、実際に使ってみるところからスタート。
初めてのペンタブに戸惑いながらも、先生の助けを借りながら思い思いPhotoshopでイラストを描いていきます。
「ブラシの使い方を覚えながら、今の気分を自由に描いて」と先生。
実際に参加者の1人が描いたのはこんなイラスト。
自由にイラストが描けたら次はTei先生が描いたワンピース姿の下絵を開きます。
ここから真っ白で柄のないワンピースに、先ほど描いたイラストをテキスタイルとして描いていくのだとか。
イラストがデザインに変わる瞬間!
先ほど描いたイラストを「パターン」素材として登録し、それを先生が描いたワンピースのレイヤーにテキスタイルとして落とし込むと…
こんな感じでワンピースにテキスタイル(柄)が乗ります!
思わず会場から「お〜!!」と声が上がりました。笑
自由に描いたイラストでも、実際に服に乗せると驚くほど映えるんですよ。
こうなると楽しくてパターンを置く位置、大きさ、透明度など全体のバランスを弄りながら、最適な柄の載せ方を見つけていきます。
もう一度お見せしますが、このイラストが、、、
こんな感じでテキスタイルになります!
物によっては「もうこれそのまま売れそう」ってくらいお洒落な柄もできていました。
「1時間程度の時間でプロのファッションイラストが描ける」という当初の説明はまさにその通り。
デジタルの力でファッションを自由に
Tei先生いわく従来のファッションデザインといえば、まずはひたすら1年間デッサンの練習をして、それから人体を描く練習…といったように習熟までにかなり時間がかかります。
しかし今はデジタル化のおかげで、誰もが簡単にデザインをできるようになりました。
そうすると今回のように「テキスタイルだけをデザインする」といったファッションデザインとの関わり方も十分あると言います。
確かに今はデザインさえできれば独自で工場と提携して小ロットで服を作り、BASEなどで手軽にECサイトで販売することが可能です。
さらにはユニクロがリリースしたスマホアプリ「UTme!」のように、デザインしかできなくても他の部分をアウトソースしてスキルを販売できるようになっています。
デジタルスキルを身につけることで、ファッションビジネスはもっと自由で身近なものにできる。
Tei先生の話を聞いていてそう感じました。
ファッションビジネスの見方が変わった1日
TFLの体験イベントに参加して感じたのは、これまでファッション業界・ファッションビジネスに抱いていたイメージが変化したこと。
「ファッションをビジネスにする」というとこれまでは「洋服を自分でデザインしてファッションブランドを立ち上げる」という程度のイメージしかありませんでした。
でもファッションビジネスへの携わり方というのは、実はもっと多様で自由。
実際にTFLのイベントに参加してみるとVRの観点からビジネスを考えたり、イラストは描けなくてもテキスタイルデザインから関わったりと、可能性がはまだまだあるのだと感じました。
日本国内のアパレル小売の市場規模は約15兆円と、これは世界的に見ても非常に高い数字。
だからこそファッション業界にはまだまだ可能性があり、かつその可能性というのはデジタルによってさらに拡大していくのだとTFL代表の市川氏は言います。
そんな拡大していくファッション市場において第一線で活躍するために必要な知識を学ぶことができる学校、Tokyo Fashion technology LABは2017年4月に開校。
第1期生の募集はすでに始まっているので、「ファッション×テクノロジー」のビジネスに関心がある方は是非チェックを。
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